前回の記事では、カスタマージャーニーを作成するメリットについてお伝えしました。
記事はこちら:【売り上げ激増】コンテンツマーケティングに欠かせないカスタマージャーニーについて徹底解説
カスタマージャーニーを作成するメリットは以下の通りです。
- 顧客目線に立つことができる。
- 商品購入に向けたペルソナへのアプローチに一貫性が出る。
- チームで考えを共有できる。
ただ、カスタマージャーニーについて理解していても、現場の活動に落とし込むことができなければ意味がありません。
そこで重要になるのが、カスタマージャーニーマップの作成です。
今回は、カスタマージャーニーマップの作り方を紹介していきます。
今回紹介するポイントを押さえれば、
顧客の購買心理に基づいたカスタマージャーニーマップを作成することができるようになり、自社商品の素晴らしさを効果的に伝えられるようになります。
コンテンツ・マーケティング初心者の方にとっても取り入れやすい内容を中心に紹介してあります。
ぜひ、参考にしてみて下さい。
目次
カスタマージャーニーマップの基本的な構造
カスタマージャーニーとは以下のようなものです。

画像は参照:Web担当者フォーラムより
カスタマージャーニーマップは、企業が目指すゴールによって使い分けることが重要です。
複雑すぎるカスタマージャーニーマップを使うと難易度が上がってしまいます。
そこで、今回は比較的シンプルなテンプレートを使ってカスタマージャーニーマップの基本的な構造を紹介していきます。
完成前のカスタマージャーニーマップは、以下の通りです。

各項目について説明していきます。
横軸は、ペルソナ(顧客)の購入までの段階が時系列に並べてあります。
商品を購入するまでにペルソナが取る4つの段階について詳しく紹介します。
商品を知って(①認知)
↓
興味がわき(②興味・関心)
↓
他でも購入できないか調べ(③比較・検討)
↓
商品を購入する(④購入)
以上が、ペルソナが購入までに行う4つの段階です。
縦軸の内容は横軸の4段階で、ペルソナがどんな行動を取ったり、どんな心理でいるのかを予測します。
縦軸の各項目について紹介します。
「タッチポイント」・・情報に接するメディア(SNS、WEBサービス、テレビ等)。
「顧客行動」・・ペルソナの取る行動について予測する。
顧客心理
「顧客思考」・・商品や商品に関することに対してどんなことを考えているのか予測する。
「顧客感情」・・顧客がどんな感情なのか。どんな満足度なのか。
「アプローチの検証法」・・顧客への働きかけの達成度合いを測る基準を設定する。
「ビジネス側の課題」・・アプローチを行った後の、ビジネス上の課題や修正について書きます。
以上が、カスタマージャーニーマップの横軸・縦軸の説明になります。
カスタマージャーニーマップの横軸・縦軸をしっかり埋めることによって、ペルソナの商品を購入までの具体的な流れを掴むことができるようになります。
ペルソナの行動や心理を詳細に予測することで、企業がとるべきアプローチ法がより具体的に分かるようになります。
カスタマージャーニーマップを作るための6ステップ
カスタマージャーニーマップの基本的な構造が分かった所で、カスタマージャーニーマップの作り方について紹介します。
ステップ1. ゴールの設定
まずは、カスタマージャーニーを行うことで達成したいゴールを設定します。
時折、ゴールが曖昧なカスタマージャーニーを見かけます。
カスタマージャーニーのゴールを明確に設定しておかないと、
- 各段階でペルソナに伝わるコンテンツがどんなものか分からない。
- どんな媒体を使ってペルソナに働きかけるのか。
- どんな情報を提供して、ペルソナへの影響力を強めるか。
といった問題が起こってしまい、一つ一つが連動していかず、一貫性をもった取り組みができません。
まずは、カスタマージャーニーで達成したい目標を明確に設定しましょう。
ステップ2. ペルソナの設定
ゴールの設定が終わったら、次にペルソナを設定します。
参考記事:コンテンツマーケティングに欠かせないペルソナの作り方と手順
顧客のニーズが多様化し、物が溢れている現在の状況では、従来のマーケティングではなかなか商品は売れません。
自社の商品に合ったペルソナを把握して、適切なアプローチを仕掛ける必要があります。
まずは、手元にある情報を参考にペルソナを設定しましょう。
可能な場合、顧客アンケートや営業担当・接客担当者からのヒアリングを元にペルソナを設定しましょう。
実在のデータに基づいて、ペルソナの設定を細かい所まで考えておくことによるメリットがあるからです。
具体的には、
- マップ横軸の各段階における行動が具体的にイメージしやすくなる。
- 設定したペルソナの修正が少なくなる。
- 実在する人物に近いペルソナになる。
というメリットがあります。
ペルソナの精度を高めることは売り上げに直結します。
資料を集めることなど大変な部分がありますが、データや顧客情報に基づき、ペルソナを設定していきましょう。
ステップ3. ペルソナの行動や心理の仮説を立てる
カスタマージャーニーマップ横軸のペルソナが商品を認知してから購入に至るまでに取る行動や心理の変化の仮説を立てます。
どのようなデバイスを使っているかということやどのような情報を必要としているかを考えます。
ペルソナの行動・心理の変化を掴むことで、先を読んだアプローチが取れるようになります。
仮説を立てる場合も、顧客アンケートや顧客情報に基づいて、ペルソナの行動・心理の仮説を立てるようにしましょう。
ステップ4. ペルソナの行動の仮説を検証する
立てたペルソナの行動・心理について立てた仮説を検証していきます。
顧客アンケートやヒアリング情報に基づいてペルソナの行動・心理を予測しても実際に来店する顧客像には、一度でたどり着くことは難しいでしょう。
そのために、ペルソナの修正が必要になります。
仮説の検証には、できるかぎり顧客に参加してもらって生の声を聞くようにし、現場の営業・接客スタッフにも参加してもらいましょう。
検証を行うと、大抵の場合、最初のペルソナと顧客像とは違ってきますが、修正を行うごとに実際の顧客像には近づいていきます。
途中で投げ出すことなくペルソナの行動・心理を洗い出していきましょう。
ステップ5. アプローチの検証法を決める
ペルソナの行動・心理について立てた仮説にどれだけ近づいたかアプローチの検証法を決めます。
もし、数値目標が設定されていない場合、自社の取り組みの達成度合いが分かりません。
具体例としては、
- 「認知」段階で、顧客満足度アンケートで半数以上は、10項目のうち6項目は「満足」の回答を選んでいる。
- 「比較・検討」段階で、ツイッター・フェイスブックの「いいね」が合わせて500以上になる。
といったものが考えられます。
できる限り、数値目標を設定するようにしましょう。
ステップ6. カスタマージャーニーマップに書き込む
タッチポイント、ペルソナの行動、心理、アプローチの検証法についてカスタマージャーニーマップに書き入れていきます。
あくまでマップですので、視覚的に分かりやすいかが重要です。
文字は必要最小限にして、絵など一目で理解できるようにしましょう。
※ビジネス上の課題は、アプローチの検証後に書くことになります。
まとめ
では、最後にまとめます。
カスタマージャーニーマップの作り方について以下の通り、お話してきました。
- カスタマージャーニーマップの基本的な構造
- カスタマージャーニーマップの作り方 6ステップ
- ステップ1 ゴールの設定
- ステップ2 ペルソナの設定
- ステップ3 ペルソナが行動する仮説を立てる
- ステップ4 ペルソナの行動の仮説を検証する
- ステップ5 ペルソナの行動を決定する
- ステップ6 カスタマージャーニーマップに書き込む
- まとめ
今回紹介したカスタマージャーニーマップを作ることによって、改めて自社商品と顧客が商品購入までの全体的な関わり方をもう一度見つめることができるようになります。
顧客の満足度を考えた取り組みを行えば必ず売り上げは増加します。
今回ご紹介したポイントを参考に、顧客の満足度を高めるアプローチ法が見つかることを期待しています。